FC2ブログ

プロフィール

オロフレOnly

Author:オロフレOnly
遠ざかっていた山を20数年ぶりに復活させ12年。春夏秋冬、週一で一つの山だけを登っています。また封印していたクライミングを2017年春から再開。

カレンダー

10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

全記事表示リンク

全ての記事を表示する

旧ブログ2007/6/27~2011/11/27 

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ

最新コメント

リンク

検索フォーム

QRコード

QR
まとめ

退院して10日


2018年6月8日(金)

3月18日(日)の雪崩事故から約2ヶ月半の入院生活を経て、5月30日(水)に退院。
オロフレの夏道を歩けるようになるのはいつ頃になるのかな?という感じです。

次冬期のため、無雪期に確認しておきたいルートが何本かあったのですが、ダメそう・・・。
よく“山は逃げないよ“と云われますが、私は昔から“山は逃げるものだ“という概念の持ち主で、なかなか上手くいきません。


さて前回4月21日の記述と重複する部分もありますが、今回の件を自分なりに総括しておきたいと思います。


入・下山ルート      (写真は同時期の2016年3月13日)
2016-03-13_08-39-36-C.jpg




Ⅰ.事故概要
① パーティー : オロフレOnly(リーダー)、Trochan、K氏(M
 RCC)の3名。登攀はOnly、Trochanの2名。
② 装備 : ヘルメット、ハーネス、アックス、バイル、アイゼン、
 ザイル、その他登攀ギア一式及び冬山装備一式。
③ 事故当事者 : オロフレOnly
④ 事故発生日時 : 2018年3月18日午後1時35分頃
⑤ 天候 : くもり、気温-4度くらい
⑥ 事故場所 : オロフレ山羅漢岩A沢
⑦ 事故内容 : 羅漢岩耳岩リッジを登攀終了後、稜線から下山ルー
 トのA沢を下降中、雪崩を誘発し巻き込まれる。事故直後、左足
 足首骨折と判断。
⑧ 応急処置 : 携行のスノーバー2本を添え木として利用。
⑨ 連絡 : 自力下山できると判断し救助要請は無し。


Ⅱ.事故経過
18日の天候は、曇り空の気温低めで風も弱い。陽が差さない分、ツララなどから水滴も落ちず、登攀日和。
ただ2週間前の平地の大雨がオロフレ山域でも大雨だったと予測。その後の寒暖と積雪で雪面の状態がどうなのか?懸念材料になっていた。

09:00 カルルス温泉ゲート
09:20 オロフレトンネル
09:40 羅漢岩出合
10:00 前岩
10:20 前岩の頭
11:30 耳岩
13:25 稜線(登攀終了)A沢下降
13:35 雪崩発生
13:50 K氏に連絡、合流
15:45 車道(覆道入口)
15:49 整形外科病院の緊急外来へ連絡
16:17 カルルス温泉駐車場から自力運転で病院へ。
 ~   入院。


Ⅲ.事故の状況
①羅漢岩出合から稜線まで。(登攀)
・出合からラッセルもなく、浅いステップで前岩まで。各沢に小さ
 なデブリが見られる程度。
・耳岩までは時間短縮のため左側のリッジを登らず、右手を登って
 前岩の頭。
・2本のアックス(バイル)と浅いキックステップでクラスト斜面
 を登り、耳岩下のルンゼ入口。
・60M(9.5mmシングル)一杯なので露岩基部のシュルントを均
 し、スノーバーでビレイを取り、Trochanに10Mほど上がっても
 らう。
・氷結した草付きルンゼ10Mで耳岩基部。
・耳岩横のピナクルに巻いた捨てロープでビレイ。
・ハイ松を踏み越えて雪壁を直上。小岩塔を右側から巻き、草付き
 壁からナイフリッジ。コケと岩の混じった壁を登り、稜線に続く
 尾根に出る。
・A沢を左に見ながら稜線に上がる。
・下降ルートにしているA沢へ。

②事故現場の地形と事故発生(下降)
・稜線から扇状の斜面を前向きで下り、A沢の狭いルンゼに入る。
 圧雪でアイゼンの爪が利く。
・先日の大雨後のアイスバーンの上に浅い積雪と判断し、足早に下
 る。
・A沢で側壁が一番狭まった所(幅約4m)を過ぎ、急斜面の場所
 で体勢を変え、いつものようにクライムダウンに移る。
・2、3歩斜面を蹴り込みながら下った瞬間、バンという音と共に
 幾何学的に割れた雪面が視界に写り、身体が浮く。
・視界に樹木や空が映らず白一色なので、身体は雪の中、を認識し
 ながら流される。
・下は木立が点在してるので、流されながら激突しないよう祈って
 いた。
・白闇(暗闇ではない)の中、3度激突しながら木立を過ぎ、緩斜
 面でデブリに埋まらず座り込んでいた。(全身が埋もれる深さの
 デブリではない)停止時の記憶は無し。

③事後処理と脱出経過(下山)
・まず、頭、手足など全身の動きを確認する。
・左の足首がぶらぶら。足を両手で持って真っ直ぐにすることを何
 度か行う。痛みは感じない。
・沢の上部を見るとTrochanの姿が見えたのでコールすると下りて
 きた。
・後続していたTrochanも流されたが、直ぐに止まったとのこと。
 Tarochanのブログ
・膝下をスノーバー2本で添え木にし、6mmロープでグルグル巻
 きにして靴を固定。
・TrochanがB沢にいるK氏を、尾根に上がり大声で呼ぶが届かな
 いため、携帯で連絡し合流してもらう。
・デブリからトンネル(覆道)上の羅漢岩出合まで80Mを確保さ
 れながら尻で少しずつ下る。
・平坦なトンネル(覆道)の上から下に回り込んで、覆道の窓、ド
 アなどからトンネル内に入れないか、偵察してもらう。
・覆道の窓、ドアの外部は氷結と積雪で塞がれており、足元から下
 が不安定なので侵入は無理とのこと。
・時間的に2人の助けを借りれば、200M先の車道に下りられると
 判断。
・平坦な部分は2人の肩を借りるが、引きずる左足が鉛のように重
 いため、右足のケンケン2、3歩で疲れ、立ち止まってしまう。(後で考えれば左膝を首からぶら下げれば良かったかなと?)
・何度も休みながら進むが、傾斜が出てくると肩を借りられないの
 で、ザイルに結ばれながら両膝でハイハイしてトラバース。
・最後はザイルにぶら下がりながら車道に下りる。
・カルルス温泉駐車場からTrochanの車1台でトンネルに来てるの
 で取りに行ってもらう。
・整形外科病院の緊急外来に連絡する。
・カルルス温泉駐車場で各自の車に乗り換える。
 自宅へ電話後、自力運転で病院へ行き、即入院。


Ⅳ・事故要因と反省
①事故要因
・当日、弱層テトはしてないが、2週間前の大雨が、アイスバーン
 を形成していたと思われる。(先週登った来馬岳がアイスバーン
 状態だった)
・その上に降った雪10~20cmが圧雪、クラストしており、2層に
 なっていた。
・キックステップで登り易く(下り易く)なってたことで、大雨後
 の積雪を少ないと予想し、ほぼ1層に近いと思い込んでいた。
・A沢以外の各沢も急斜度の部分は、小さな衝撃で破断し易い層に
 なっていたと思われる。

②反省
・過去10年間、A沢でデブリを見て無かったことに油断。(B・
 C・D・E)沢では毎年デブリがある。
・雪崩発生に於いては過去経験は当てにならない。
・億劫がらずに、ピッケルで掘り削り、弱層テストをする余裕を持
 つべきだった。
・新雪表層雪崩は予測と注意も可能だが、圧雪表層破断の予想は難
 しい。



オロフレ山の夏道を歩けるようになるまで、ブログの更新は不定期になります。


<< 雪崩事故から4か月 | ホーム | 羅漢岩耳岩リッジ(雪崩事故) >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 ホーム